数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

六角形の面積(2019立命館)

頭が柔らかくないと悩むのかも知れませんが、決して難しい問題ではないはずです。

小学生は、「どのような形なのか」を考えてみましょう。


【問題】

六角形ABCDEFの辺の長さは全て1。
∠A=∠C=∠E=90°であるとき、この六角形の面積を求めよ。


題意に適するように六角形を描いてみれば、自ずとわかるはずです。



「絵を描くのがヘタだから幾何が苦手で・・」
などと言い訳する子がいます。

しかし、各種の図形の定義をしっかり把握した上で、
「どんな図形で構成されているか?」
を頭の中でイメージできることこそが肝心です。

たとえ「何これ?」という絵であっても、
頭の中で正しく構築されていれば、それでいいのです。
(身近にいませんか、おそろしく図を描くのがヘタだけど優秀な数学の先生が!)

とは言っても、絵が上手だと、それによって与条件を読み解きやすくはなります。


【解説】
「全ての辺の長さが同じ六角形」
という与条件から、まず正六角形を描いてみましょう。

そして、その図形を
「∠A=∠C=∠E=90°」
となるように
“それっぽく”修正していけばいいのです。


まず、△ABF,△BCD,△DEFは直角二等辺三角形
これらの面積は、小学生でも求められますね。

そして、残った△BDFは1辺√2の正三角形。
小学生にはまだ求めることはできませんが、
「1辺の長さがわかれば正三角形の面積は求められる」
と知っておくだけで構いません。

∴1×1×1/2×3+√2×√2×√3/4=(3+√3)/2