数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

基本的な三角・四角形からの論理構築

誰もが知っている「基本的な三角形や四角形」のみで構成された図形問題です。

小学生用の問題は、当然、
「どのような論理で導き出されたのか」
をちゃんと説明できなければいけません。

幾何が苦手な子ほど、
「直感的に!」
「だって、図がそれっぽいから!」
などと言い張るケースが想定されますが、論理的に説明できないのであれば、理解できていない証拠です。


【問題】
AB=1の長方形ABCDがある。
「△ABEが直角二等辺三角形、四角形CDGFが正方形」
となるように、長方形の辺上に点E,F,Gを図のようにとる。
また、線分AEと線分FGの交点をHとすると、∠EDH=60゜となった。

(小学生用)HE:EDの比を求めよ。
(中3生以上用)線分DHの長さを求めよ。


(答え;1:1,√6-√2)


【解説】

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まず、題意より、
「△HFEは直角二等辺三角形
ですね。

これより、
「DG=DC,GH=CE,∠G=∠C」
となるので、
「△DGH≡△DCE」
がわかりますね。

ということは、
「∠EDH=60゜でDH=DE」
となるので、
「△DHEは正三角形」
とわかりますね。

∴HE:ED=1:1


「DH=x」
とおくと、
「GH=1-x/√2」
となるので、
「△DGHで三平方」
を用いて、
∴x=√6-√2 (x>0より)