「約数の個数」を題材とした入試問題でよく取り上げられるのが、「約数が2~4個の整数」です。
これらは一体どのような数なのか、身近なものを通して確認しておきましょう。
カレンダーとにらめっこしながら、
「1~31の整数」において
(1)約数が2個のもの
(2)約数が3個のもの
(3)約数が4個のもの
はいくつあるか、数えてみましょう!
その後に、それらの数には「どのような共通の性質」があるかを調べてみましょう。
「約数の個数」は、その数を素因数分解するとすぐに求められます。
しかし、その方法をただ暗記して対応しているようでは、今後に向けて応用がきかなくなります。
「なぜそのように求めることができるのか」をしっかり理解しておくことが大切です。
今回は、まずは基本的な場合(2~4個)を考えてみましょう。
(1)約数が2個
これは「素数」であることがすぐにわかったと思います。
{2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31}の11個ありますね。
(2)約数が3個
これは「素数の2乗」となる数となっていることに気付きましたか。
{4,9,25}の3個あります。
(3)約数が4個
{6,8,10,14,15,21,22,26,27}の9個あります。
このうち{8,27}が、
「素数の3乗」となる数です。
その他の{6,10,14,15,21,22,26}が、
「異なる2つの素数の積」で表される数となります。
とりあえず、これらの基本3パターンを理解していれば、ほぼ入試にも対応できます。
難関校をめざす人は、「約数の個数の求め方」の原理をしっかり理解しておきましょう。
そうすれば、「約数が5個以上」の場合でも、難なく対応できるでしょう。
例えば「約数が6個」となる整数は、
素因数分解すると
「素数の5乗となる数」、
「(素数a)×(素数bの2乗)となる数」
の2パターンある理由をしっかり述べられるようにしておきましょう。