数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

共通接線問題-1(2018法政大女子)

共通内・外接線の定番問題です。
サクッとできるか確認してみましょう。

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【問題】
直線lは円A,円Bと点Cで接し、
直線mは円A,円Bと点D,Eで接している。
直線lと直線mの交点をF、
円Aの半径を25、DE=30とするとき、

(1)円Bの半径
(2)線分BF
(3)△AFBの面積
(4)3点A,C,Dを通る円の面積

を求めよ。


(答え; 9, 3√34, 255, 425π/2)


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【解説】
まずは、BからADに垂線BHをおろし、
△ABHで三平方の式を立てるのが鉄則でしたね。

しかし、本問では
「円Aと円Bが接している」
ので、以下のことが成り立つことを利用すると楽に求まります。

★“接線の長さ”は等しいのでCF=DF=EF
★△ABF∽△AFD∽△FBE

これを用いれば、
(1)~(3)は3辺比から一発で求まりますね。

AF:FD:DA=√34:3:5ですから、
(1)円Bの半径=9
(2)線分BF=3√34
(3)△AFBの面積=255

(4)“3点A,C,Dを通る円”の直径はAFですね。
(←∠ADF=∠ACF=90°より)
∴円の面積=425π/2
(※同様に“3点B,C,Eを通る円”の直径はBF)

本問のように「2円が接する場合」は、
「3つの相似な三角形」を上手に利用しましょう。