数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

3桁の自然数-3(2019西大和学園)

小学生でも論理的に絞り込んでいけば解けますが、やはり中学生以上にサッと解いてほしい問題です。

方程式を立てて“素早く正確に”解ければOKです。


【問題】
3桁の自然数Nがある。
Nを100で割った余りは、百の位の数を12倍した数に1加えた数に等しい。
また、
Nの一の位の数を十の位に、
Nの十の位の数を百の位に、
Nの百の位の数を一の位に、
それぞれ置き換えてできる数は、もとの自然数Nより63大きい。
このとき、自然数Nを求めよ。


【解説】
「未知数3つで方程式2つでは解けない」
と思ってしまった人は要注意です。
各桁の数には制限がありますね。


まず、
N=100a+10b+c
とおきます。
(※今回は省略しますが、「a,b,cの値の範囲」の把握は必須です。)

すると、題意より、
10b+c=12a+1 (*1)

また、置き換えた数に関して題意より、
100b+10c+a=100a+10b+c+63 (*2)

(*1)より
12a-10b-c=-1
(*2)より
11a-10b-c=-7
よって
a=6

これを(*1)に代入して、
10b+c=73

これは、
「Nの下2桁」
を正に表しているので、不定方程式を解くまでもありませんね。

∴N=673