数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

立体に内接する最大の球

「内接球」と聞くと後込みする人もいるかもしれませんが、順を追って考えていけば決して難しくありません。


【問題】

全く同じ底面を持つ円錐VとWが、底面どうしがピッタリ重なり合ってできた立体を考える。
上側の円錐Vの側面の展開図は
「半径20中心角216°の扇形」、
下側の円錐Wの側面の展開図は
「半径15の扇形」
である。
この立体に内接する最大の球の半径を求めよ。



【解説】
まず、この立体は、
「回転体」
ですから、
「回転軸を含む平面(断面)」
で考えればいいですね。

つまり、
「内接球の中心を通る断面」
も、上記の断面に現れます。

となると、
「この断面図形の“内接円”の半径」
を求めればいいですね。


円錐底面の半径をrとすると、
r/20=216/360より、
r=12

内接円の半径をRとして、
断面図形の面積に着目すると、
24×25×1/2=(20×2+15×2)×R×1/2
∴R=60/7=内接球の半径


(2019江戸川学園取手