数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

中学生も2020センター試験に挑戦!(確率編)

2020センター試験(数学Ⅰ・A)の確率の選択問題は、最後の設問以外は中学生でも解けると思います。

原題は誘導設問があるので、それに気付けばミスを防げるようになっています。
今回は誘導設問なしで、自らの注意力を確認してみましょう。


【問題】
1枚のコインを最大で5回投げるゲームを行う。
このゲームでは、1回投げるごとに表が出たら持ち点に2点を加え、裏が出たら持ち点に-1点を加える。
はじめの持ち点は0点とし、ゲーム終了のルールを次のように定める。
・持ち点が再び0点になった場合は、その時点で終了する。
・持ち点が再び0点にならない場合は、コインを5回投げ終わった時点で終了する。

このとき、ゲームが終了した時点で持ち点が4点である確率を求めよ。


【解説】
5回投げずに終わる場合もあるので、全ての場合が、
「同様に確からしい」
状況ではないことに注意しましょう。
よって、
「全部で何通りか」
をまず求める方法は不適切ですね。
(このあたりが、中学生にはまだ難しいかもしれません。)


このような問題の場合は、
「反復試行の確率」
の考え方でいきましょう。

まず、
「持ち点が4点」
ということは、
「表が3回、裏が2回の場合」
しかありませんね。

これは、
(5×4)/(2×1)=10通り
ありますね。

ここで気をつけなければいけないのが、
「最初の3回で表が1回だけ出る場合」
は、
「3回投げた時点で終了」
となることです。

よって、
「持ち点が4点」
となるのは、
上記の3通りを除外して、
「10-3=7通り」
となりますね。

∴(1/2)×(1/2)×(1/2)×(1/2)×(1/2)×7=7/32