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「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

空間における“反射”問題(青山学院・改題)

入試を目前に控え、「平面における“反射”問題」の考え方は理解していることと思います。

では、「空間における“反射”問題」はどうなるか、再確認しておきましょう。


【問題】

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AB=6,AD=8である直方体ABCD-EFGHの、辺ABの中点をM、辺ADの中点をNとする。
4点M,N,F,Hを通る平面でこの直方体を切断すると、頂点Aを含む方の立体の体積は56である。
線分FHの中点をP、面AMFE上に点Qをとるとき、PQ+QNの最小値を求めよ。


(答え;√89)


【解説】

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まず、この直方体の高さ(h)を求めましょう。

相似な立体の体積比を用いて、
6×8×1/2×2h×1/3×(8-1)/8=56
よりh=4

“反射”問題での鉄則は、
「対称点をとる」
ことでしたね。

点Nの面AMFEに対する対称点Rをとると、
「PQ+QNの最小値=線分PRの長さ」
となりますね。
(※この理由を論理的に把握しておきましょう。)

後は、
「空間における線分の長さ」
を求めればいいので、
PR=√(3の2乗+4の2乗+8の2乗)

∴PQ+QNの最小値は√89