以前にも何回か取り上げましたが、苦手とする生徒が多い分野であるのも事実です。
原理をしっかりと理解しないまま、発展公式にあてはめて解くことばかりに慣れてしまうと、応用がきかなくなってしまいます。
まずは
“比の移動や変換”
がしっかりできるようにしておきましょう。
【問題】
△ABCにおいて、辺AB上に点D、辺AC上に点E、BEとCDの交点をFとする。
△BDF=1,△BCF=3,△CEF=2とするとき、四角形ADFEの面積を求めよ。
(答え;18/7)
【解説】
様々な解き方が考えられますね。
“メネラウス”を知っている場合は、
「四角形ADFE=x」
とおいて、線分比に変換してしまえばいいですね。
知らない場合は、
「△ADF=m,△AEF=n」
とおいて、同じく線分比に変換して連立方程式を解いても構わないでしょう。
しかし、まずは、
“比の移動”
を利用して解けるようにしておくべきでしょう。
例えば、
「Dを通るBEに平行な補助線」
を引きACとの交点をPとします。
すると、
CF:FD=CE:EP=3:1
となるので、
FE:DP=3:4
また題意より、
BF:FE=3:2
となるので、
DP:BE=8:15
つまり、
AP:PE=8:7
よって、
AP:PE:EC=8:7:21
となることから、
∴四角形ADFE
=△ABE-△BDF
=(3+2)×15/21-1
=18/7
“比の移動・変換”を自由自在に行えるようになれば、
「体積・面積や線分の長さ」
をアッという間に求めることもできるので、是非マスターしてほしいところです。