数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

サイコロとグラフ上の格子点(2020立命館・改題)

一見、何でもない、
「サイコロとグラフ上の格子点」
を絡めた確率問題です。

しかし、こういう問題こそ、注意深く取り組む習慣をつけておくべきでしょう。

原題は、文章でズラズラと説明してあるので、問題文を読んでいる時点で、若干のイラつきも否めません…。
まぁこのぐらいは全くの許容範囲なのですが、今回は箇条書きにして読みやすい問題文とし、純粋に問題に取り組めるように変えてあります。


【問題】
点Pは座標平面上の原点から出発し、大小2個のサイコロの目の数により下記のように移動する。

(大きいサイコロ)
奇数の目→x軸正の方向へ
偶数の目→x軸負の方向へ
(小さいサイコロ)
奇数の目→y軸正の方向へ
偶数の目→y軸負の方向へ
それぞれ出た目の数だけ移動

大小2個のサイコロを同時に1回投げた結果、
「点Pがy=x/2+5/2上にある」
場合の確率を求めよ。


(答え;1/18)


【解説】
まず、直線の式から、正負関係なく、
「少なくともxは奇数」
ということがわかりますね。

次に、題意より、
「xの値が奇数の場合は正」
なので、
「yの値が偶数の場合は負」
になることに注意しながら、絞り込んでいけばいいですね。

すると、
(大,小)=(1,3),(5,5)
の場合のみ適となるので、
∴2/36=1/18



※もし今回の問題が、
「大小のサイコロで偶奇による正負が逆転」
するような条件設定だったならば、余計な混乱で平常心を乱されるのを防ぐために、後回しにすべきだったでしょう。