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「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

「線分比~面積比」の変換を活用しよう!(2020大分県立・改題)

前回に引き続き、半円を題材とした、
「線分比~面積比の変換」
の練習問題です。

必ずと言ってもいいくらい、どこかで見かけたことがある図だと思います。

一般の県立入試問題ですが、「比の変換」ができないと、解けない可能性もあるでしょう。

しかし、もうヒントを与えたも同然なので、解ききれなければいけませんね。


【問題】

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線分ABを直径とする半円弧上に点C,Dをとり、直線ADと直線BCの交点をEとする。
また、線分BDと線分ACの交点をFとし、線分EFと線分CDの交点をGとする。
AD=5,DE=3,BC=2のとき、線分EGの長さを求めよ。


(答え;12√39/23)


【解説】
「線分の長さ」
を求めるには、
「相似か三平方」
を用いるのが基本スタンスですね。

しかし、どちらを用いても、一発で線分EGは求まりそうにありませんね。

そこで、視点を変えて
「線分EF」
ならば、直角三角形の斜辺なので求まりそうです。

そこから、
「EG:GF」
の比がわかれば、線分EGは求まりますね。

このように、
「“逆算”から解く方針を立てる」
ようにすれば、無駄な検討をせずに済みますね。


まず、
「△ACE∽△BDE」
より、
「EC=4」
を導きましょう。

すると、三平方より、
「AC=4√3」

また、
「△ACE∽△ADF」
より、
「AF=10√3/3」
と求まるので、
「FC=2√3/3」

つまり、
「AF:FC=5:1=△ADF:△CDF」

また、題意より、
「△CDA:△CDE=5:3」

よって、
「△CDE:△CDF=18:5=EG:GF」

ここで、△CEFで三平方より、
「EF=2√39/3」
であることから、
∴EG=12√39/23