数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

ちょっとオモシロイ「正五角形」問題(2018学大附属・改題)

難関校をめざすのであれば、「正五角形」をしっかり勉強しておくことは必須でしたね。

今回は、その基礎知識を用いて解いていく「正五角形の回転」問題です。

但し、前回指摘したタイプではなく、
「回転の中心が重心ではない」
ところがミソです。

2021年の入試問題においては、
「正五角形を題材とした問題が増えるのでは…」
という漠然とした“肌感覚”に基づき、取り上げてみました。


【問題】

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正五角形ABCDEがあり、その面積をSとする。
辺AB,BC,CD,DE,EAの中点を、それぞれF,G,H,I,Jとする。
点Fを中心として正五角形ABCDEを回転させ、
「点A,B,C,D,E,F,G,H,I,Jが点A',B',C',D',E',F',G',H',I',J'に移動した」
とする。
「点I'と点Hが一致した場合(上図参照)」
について、次の問いに答えよ。
(1)△BFGの面積をSを用いて表せ。
(2)2つの正五角形が重なった部分「六角形FBCHE'A'」の面積をSを用いて表せ。


(答え;(5-√5)S/40,(15-√5)S/20)


設問(1)は、(2)を解くための誘導設問であることは想像がつきますね。

あとは、様々な場所に現れる“黄金比”を活用すれば、難なく解けますね。



【解説】
まずは、
「何度回転させたのか」
を明らかにしておくと、解きやすくなります。

「IF〃DB,HF〃DA」
となることから、回転角度は、
「∠IFH=∠ADB=36゜」
となるので、
「直線A'B'と直線JFは一致」、
「直線D'E'と直線HIは一致」
することがわかりますね。

さらに、
「五角形FGHIJは正五角形」
であることも押さえておけばいいですね。

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https://mcafejr2.hatenablog.com/entry/2020/12/08/155142