「2021大学入学共通テスト」の平面幾何問題を、
“三平方を連想させるような図が描かれているのに三平方を使わずに解く問題”
にアレンジしてみました。
今年の都立入試では、
「三平方の定理は出題範囲から除外」
されるので、ちょうどいい練習になると思います。
単に答えを求めるだけでなく、
「なぜそうなるのか」
も記述できるようにしておくと尚いいでしょう。
【問題】
図のように、AB=6,BC=5,CA=4の△ABCの外側に各辺を1辺とする正方形ABED,BCGF,CAIHがあり、EとF,GとH,IとDをむすんだ六角形を考える。
△ABCの面積をSとするとき、図の斜線部分の合計の面積をSで表せ。
※「三平方」を使えば、斜線部分の合計の面積を実際に求めることができますね。
また、3辺の長さから「△ABCは鋭角三角形」であることを導けるようにもしておきましょう。
【解説】
例えば、
「△ABCと△CGHの面積」
について考えてみましょう。
まず、図のように、
「点Aから辺BCへ垂線AJ」、
「点Hから直線GCへ垂線HK」
をひきます。
すると、
「△ACJ≡△HCK」
となることから、
「AJ=HK」
がわかります。
よって、
「△ABCと△CGHは底辺と高さがそれぞれ等しい」
ことから、
「△ABC=△CGH」
が導けます。
他も同様に考えて、
「△ADI=△BEF=△ABC」
となることから、
∴斜線部分の合計の面積=4S
※「三平方」を使えば、3辺の長さから△ABCの面積を求めることができるので、
∴斜線部分の合計の面積=15√7
高校生ならば、「正弦定理」等を用いて、
“△ABCの形状にかかわらず”
4つの三角形の面積が等しいことが簡単に導けますね。
★「三平方の定理」を使わずに解いてみよう!
https://mcafejr.hatenablog.com/entry/2020/06/17/102512