数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

“2021”問題/小学生用解説

小学生用に、基本的な“2021”西暦年数問題の解説をしてみましょう。


例えば、
【2021=43x+47y】
という不定方程式の整数解は、
【2021=43×△+47×□】
を満たす整数である△と□を見つけることと同じですね。

よって、小学生でも簡単に
「△=47,□=0」
や、
「△=0,□=43」
という整数解が見つけられますね。


では、
【√(2021+x)が整数となるような2桁の自然数xを求めよ】
という問題は、
【2021+△が平方数となるような2桁の自然数△を求めよ】
という問題と同じです。

「△が“2桁の自然数”」
であることに注意すれば、
「△=95」
と求まりますね。


また、
【√(2021+a×a)が整数となるような自然数aを求めよ】
という問題は、
【2021+□×□が平方数となるような自然数□を求めよ】
という問題と同じです。

このような問題の場合は、
「平方数を△×△」
とおいて考えましょう。

すると、
「△×△-□×□=2021」
となることはわかると思います。

小学生の場合は、ここから先は地道に求めていくしかないのですが、中学生以上は因数分解することで簡単に整数解を求めることができましたね。

つまり、
「(△-□)(△+□)=2021」
と式変形すれば、
「0<(△-□)<(△+□)」
に注意して、
「△-□=1,△+□=2021」
となるか、
「△-□=43,△+□=47」
となるかの2通りのみですね。

よって、
(△,□)=(1011,1010),(45,2)
と求まるので、
∴□=2,1010


この式変形は、小学生にとっては未習事項なのですが、
「1辺△の正方形と1辺□の正方形」
の面積から、
「縦横が△-□と△+□の長方形」
の面積を求めることを考えてみれば、なぜそうなるのかがわかります。