東京五輪2020において日本チームは、「野球」では金メダルを獲得し、「サッカー」では惜しくもメダルを逃しました。
どちらも「スポーツ」という分野におけるゲームですが、論理性だけで展開できる訳ではないので、“必勝法”というものは存在しませんね。
しかし、偶然性が全く関与しない、論理的にのみ展開されるゲームにおいては、“必勝法”なるものが存在することがあります。
その「必勝法を探る」ことは、“理詰め”の練習にはもってこいです。
しかし、それでは敷居が高すぎて「乗り越える意欲さえわかない…」という場合は、下記のような問題に取り組むことで、少しずつ理詰めに慣れていきましょう。
【問題】
100人の生徒のうち、野球が好きな生徒は60人で、サッカーが好きな生徒は50人であった。
このとき、「野球もサッカーもどちらも好き」な生徒は何人以上何人以下と考えられるか?
ところで、全くの余談ですが、以前「“eスポーツ”なるものを五輪の正式競技に?」との話を小耳にはさんだことがあります。
そもそも、名称に“スポーツ”がついていること自体に違和感がありますが、それはまぁ百歩譲ったとしましょう。
今や“eスポーツ”市場は拡大し続け、大会賞金は何億にもなり、日本のどこかの自治体ではそれを推進する事業を始める?とか…。
彼らの世界で盛り上がってくれる分には、何も目くじらを立てたくもありません(但し、こどもへの影響については真剣に対応しなければいけないでしょう…)。
しかし、彼らがアスリート達と肩を並べて同じ舞台に立つという事態にでもなれば、アスリートも観客も五輪から距離をとりたくなるのではないでしょうか…。
【解説】
ベン図を描いて考えてみるとわかりやすいでしょう。
まず、「野球もサッカーもどちらも好きな生徒」が最も少なくなる場合を考えましょう。
すると、それは、
「野球もサッカーも好きではない生徒がいない場合」
であり、どちらも好きな人数は、
「60+50-100=10人」
となります。
では、「野球もサッカーもどちらも好きな生徒」が最も多くなるのはどんな場合でしょうか。
それは、
「どちらかの人数が全員他方の人数に含まれる場合」
ですね。
「野球が好きな生徒」の方が人数が多いので、
「サッカーが好きな生徒は全員野球が好き」
という場合となりますね。
つまり、どちらも好きな人数は、
「50人」
となります。
∴10人以上50人以下