数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

素数のみの○○○

整数問題を解く際の重要なカギとなることが多い「素数」。

少なくとも2桁の素数に関しては、すぐに判別できるようにしておくべきでしたね。

まだその辺が怪しい場合は、“エラトステネスの篩”で自分で素数をあぶり出しておきましょう。
(※すぐネットで調べる癖がついてしまうと、大切な原理を学んだり貴重な寄り道体験ができなくなってしまいます。)

そうすれば、
「少なくともどのような数であれば素数となる可能性があるのか」
が見えてくるでしょう。


素数が現れる普遍的な規則性はないとは言え、部分的に見れば規則性が存在することもあります。

例えば、
「3,5,7」
は、たった3つとは言え“素数のみの等差数列”ですね。

他にも3~4つの等差数列であればいくつか見つけられますね。

また、それより個数の多い
「5を初項とする等差数列」
や、さらに個数の多い
「7を初項とする等差数列」
もあります。

例えば、
「7を初項とする等差数列の和は492」
となるのですが、このことから
「公差はいくつで何項あるのか」
を簡単に求めることもできますね。


そこで、
「357,492」
とくると、
「3+5+7=4+9+2=15」
となることから思い浮かぶのは、

8 1 6
3 5 7
4 9 2

という「3×3の魔方陣」です。
(※1~9の整数に限定して“回転”や“裏返し”を可とすればこの1種類しかありませんでしたね。)


まずは準備運動がてら、9の位置をずらした、

□□□
□□□
□□9

となる「3×3の魔方陣」について考えてみましょう。

「タテ,ヨコ,ナナメの和は15」
と同じにし、
「当てはめる数は“非負整数”」
とすれば、それを満たすものは限定されてきますね。


では、頭が暖まってきたならば、本題といきましょう。


101□□
□ □ □
□113□

となるように、□に素数を当てはめて「3×3の魔方陣」を完成させてみましょう。

101も113も素数なので“素数のみの魔方陣”となります。

方陣の性質を理解していれば、小学生でもできるはずです。



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