一見しただけだと、嫌がる人もいるであろう因数分解の問題です。
「但し書き」がなければ正にその通りで、7桁の整数を“開平”(高校課程の内容)しなければなりませんね。
しかし、意味ありげな但し書きがわざわざ添付されているので、これを使うのであろうことはほぼ確実です。
(※もしも、解くに当たって関係のない但し書きであったならば、その出題者の意地の悪さを憐れむしかありませんね。)
こういう問題の場合、まずは
“普通に考えられることだけ”
は最低限試してみて、埒があかなければ最後に回して、落ち着いてから取り組み直しましょう。
【問題】
を因数分解せよ。
但し、を用いてよい。
【解説】
式の形からまず最初に思いつくのは、
“2乗の差=和と差の積”
の因数分解ですね。
というのも、
「83521は平方数」
とわかっているので、
「4092529を83521で割る」
ことだけは試してみましょう。
その結果、
「割り切れなかったり、商が平方数でない」
ならば、一旦その問題から離れて一番最後に改めて取り組むようにしましょう。
(“意地の悪い問題”か“結構時間のかかる問題”である可能性が高いからです。)
特に入試においては、そこから他の方法を探してあれこれ時間を浪費してしまうことは、例え解けたとしても焦りしか生み出さず、もっと大切な大問にかける時間が削られるだけです。
この問題は“良識あるタイプ”であったので、最初の試行で解決してしまいます。
「4092529=83521×49」
となるので、
「」
から、
∴与式=(x+1)(x-1)(x+2022)(x-2022)