次のような方程式の問題を、皆さんだったらどのように解いていくでしょうか。
【問題】
xの2次方程式
の解の1つが、
であるとき、aの値と、もう1つの解を求めよ。
ある“模範解答”では、
「解の値を方程式に代入してaの値」
を求め、
「解の公式からもう1つの解」
を求めていました。
それで全く問題はないのですが、あまりにも“愚直”な解き方ですね。
受験生たちがどのくらいのレベルかにもよりますが、このくらい“厄介な値”を用いた出題をするくらいですから、どちらかというと上位よりの受験生の方が多いのではないでしょうか。
とすると、模範解答としては、もう少し楽に解けるような“工夫した解法”を示してあげるべきでしょう。
これまで何度も伝えてきていますが、受験生の皆さんは「過去問集の“模範解答”」を鵜呑みにはしないようにしましょう。
“とてもベストとは思えない変な解き方”が載っていることが少なからずあるのが実情です。
少しでも疑問を感じたならば、信頼のおける先生などに相談してみるのが一番です。
【解説】
「2次方程式の解と係数の関係」
を用いれば、もう一つの解がすぐに求まり、それを用いてaの値も簡単に求められますね。
上位校向けの対策をしていれば、その関係を導く過程も含めてマスターしていることと思いますが、全く初めて聞いた人もいて当然です。
その場合は、“解の形”をヒントに、式変形してみることを考えてみましょう。
つまり、そのままxの値を代入するのは計算が面倒でなので、ある程度式を整理しておく訳です。
方程式の両辺をで割り、
としておきます。
なぜなら、
“xの値の分母が”
だからですね。
すると、方程式は
と変形でき、
∴a=9
と簡単に求めることができますね。
そして、もう一つの解を求めるにあたっては、式の形から、
「左辺を“たすき掛け”で因数分解する」
という方向性が見えてくるはずです。
つまり、
と簡単に変形できるので、もう一つの解は、
∴x=-9/4