数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

正多面体はなぜ5種類のみ?

小学生中学年以上であれば、以下の話をお子さんにしてあげてみてほしいです。
まず、お子さん本人にじっくり考えさせてから、紙などを用いて説明してあげるといいと思います。


まず、正多面体とは、
「全ての面が合同な正多角形で、各頂点に集まる面の数が全て等しいくぼみのない多面体」
です。

次に、多面体の頂点を形成するには、
「1つの頂点に集まる面は最低3つ必要」
であることを再確認しておきましょう。

〈面が正三角形の場合〉
3つ→正四面体
4つ→正八面体
5つ→正二十面体
となり、「6つ」だと360°となり平面になってしまうので頂点は形成されません。

〈面が正四角形(正方形)の場合〉
3つ→正六面体(立方体)
のみで、「4つ」だと360°となり平面になってしまいますね。

〈面が正五角形の場合〉
3つ→正十二面体
のみで、「4つ」だと360°を超えてしまうので不適切ですね。

〈面が正六角形の場合〉
「3つ」で360°になってしまうので、正多面体の面とはなり得ません。
よって、正七角形以上の検討は必要ありませんね。

以上の検討から、
「正多面体は5種類のみである」
ことがわかります。

なお、「多角形の内角の和」の求め方の原理も必要になってくるかと思いますが、小学生であれば、今はサラッと流しても構わないと思います。