入試問題でも時々題材とされる立体です。
小学生でも、あるものに親しんでいると、イメージできると思います。
(見取り図は、「私立の入試問題」のようにワザと混乱させるように描いてあります。)
【問題】
AB=BC=BD=AC=AD,
∠CAD=90゜
である四面体ABCDはどんな立体でしょうか?
正しくイメージできたら、
「AB=2のとき、この立体の体積は?」
という問題も、中3の秋頃には求められるようになるはずです。
四面体は“三角錐”なので、
「どこを底面とするとどこの長さが高さに相当するのか?」
ということだけでもイメージできるようになってほしいのですが・・。
まず、以下のような捉え方をしてしまう人は要注意です。
「∠CAD=90゜」から、
「△ABCを三角錐の底面と考えるとADの長さが高さに相当する」
立体をイメージするのが苦手な人がよくやる間違いですね。
改めて、
「直線と平面の直交条件」
を再確認しましょう。
【解答】
まず
「AC=AD, ∠CAD=90゜」、
「△ACD≡△BCD(3辺相等)」
より、
「△ACDと△BCDは合同な直角二等辺三角形」 (★1)
とわかります。
次に、
「CDの中点をM」
とすると、
AM:BM:AB=1:1:√2 (★2)
となることから、
「AM⊥CD,AM⊥BM」
つまり、
「△BCDを三角錐ABCDの底面とするとAMの長さが高さに相当」
と導き出されます。
よって、「四面体ABCDの体積」は
△BCD×AM×1/3
=2×√2×1/3
=2√2/3
と求まる訳です。
(★2)や「四面体ABCDの体積」のところは、
中3生でも未習の可能性が高いのでわからなくても構いません。
しかし、小学生以上ならば、
「(★1)とAB=AC」から、
『この四面体は“正八面体の1/4”の立体』
ということだけはわかってほしいのです。
正多面体に慣れ親しんでいれば十分にイメージできるはずです。
せめて、「正四・六・八面体」については小学生のうちから親しんでおきましょう。
様々な入試問題において、題材とされることが多い立体であることは、言うまでもありませんね。。