数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

どの2数も“互いに素”

「整数」を扱う際に、“互いに素”は大切なキーワードとなります。
(この問題は、“互いに素”という言葉を知らなくても解けます。)


【問題】
1つのさいころを3回投げて出た目を順番にa,b,cとする。
a,b,cのどの2つを選んでも最大公約数が1になる確率は?


「2つの数の最大公約数が1」とは
「2つの数が“互いに素”」とも表現しますね。

この関係は、
「2つの数が素数でなくても成り立つ」
ことを再確認しておきましょう。

そして、
「3つの数のどの2数についても上記が成り立つ」
とはどういうことかを慌てずに考えましょう。

落とし穴に落ちずに正解にたどり着けるか、トライしてみてください。


【解答】
このような問題では、
「“組”で列挙していく」
のがミスを防ぐ鉄則でしたね。

そして、
素数ではない数が含まれている場合もある」
ことに注意しながら、
「同じ目が複数あってはいけない・・・」(*)
と「組」で列挙していくと、

(1と2と3)、(1と2と5)
(1と3と4)、(1と3と5)
(1と4と5)
(1と5と6)
(2と3と5)
(3と4と5)

の8組あります(各組6通りずつ)。

しかし、
「1と1の最大公約数は1」
ですから、
「1の目は複数あってもよい」
と気付けるかがポイントです。
つまり、

(1と1と1~6)

の組を忘れてはいけません。
このタイプは6組あり、
1+3×5=16通りあります。

∴(6×8+16)/(6×6×6)=8/27

(2018巣鴨高校


(*)にとらわれすぎて注意を怠ると、カウントミスを犯してしまいます。

確率問題では「正確に素早く」カウントする練習が不可欠です。