今年の都立(一般)では、神奈川県立で出題されたような「比の移動」の手法は必要ありませんでした。
平行四辺形をもとにして面積比の知識を活用させる定番問題です。
【問題】
平行四辺形ABCDにおいて
BP〃QD,CP:PD=2:1のとき
四角形QBSR(ア)は△AQR(イ)の何倍か?
【解答】
このような問題では、「アとイの面積を何を基準としてとらえるか」を考えるんでしたね。
基準とするものはいくつか考えられますが、手間がかからない範囲であれば何でも構いません。
ここでは、△ABP=1として考えていきます。
まず、AQ:AB=2:3より
イ=(2の2乗)/(3の2乗)=4/9
次に、平行四辺形での鉄則の下準備、BAとCRを延長した交点をTとします。
BT:PC=BS:PS=7:2,AR:RP=2:1より
ア=1-イ-△PRS=1-4/9-1/3×2/9=13/27
∴ア/イ=13/12(倍)
前の設問で△ABP∽△PDRを証明させているので、△PDRを基準としても構いません。
その際は、△PDR=3と設定すると計算上都合がよくなります。
△AQR=3×4=12,△PRS=2,△ABP=12×9/4=27となるので
ア/イ=(27-12-2)/12=13/12(倍)と求まります。