数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

サクッとできるかな!?「サイコロ確率問題」(2020立教新座)

前回は、
「サイコロ4個を同時に1回投げる」
設定でしたが、今回は、
「1個のサイコロを4回投げる」
設定の問題です。

どちらも、基本的な考え方は同じですが、設問によってはどちらの設定にするかが変わってきます。

そこで、定番設問をいくつかやってみましょう。
一度でもやっておくと、試験などの際に焦らずに済みますね。

当然、“素早く正確に”解きましょう!


【問題】
1個のサイコロを4回続けて投げるとき、次の確率を求めよ。
(1)1回目,2回目,3回目,4回目の順に、出る目が大きくなる。
(2)全て異なる目が出る。
(3)1の目と2の目がそれぞれ2回ずつ出る。
(4)1回だけ異なる目が出る。


(答え;5/432,5/18,1/216,5/54)


【解説】
これらの設問が絶妙なのは、
「(1)が一番の楽勝問題ではない」
ところです。

しかも、計算で求めようとして、思わぬ時間をとってしまったり、挙げ句に間違えてしまったり…といったこともあり得るでしょう。


(1)
計算方法を考える時間があったら、数え上げてしまった方が楽でしょう。

どのような数え上げ方でも構いませんが、
“辞書式列挙法”
を用いて、漏れがないように気をつけましょう。

15通りあるので、
∴15/6×6×6×6=5/432


(2)
これは計算のみで、
∴6×5×4×3/6×6×6×6=5/18


(3)
これも計算のみで、
4!/(2!×2!)=6通り
と求まるので、
∴6/6×6×6×6=1/216


(4)
これも計算のみで数えられますね。

「同じ3つの目」が6パターン
その各々に「異なる1つの目」が5パターン
その各々に「異なる1つの目がくる回」が4パターン
∴6×5×4/6×6×6×6=5/54



なお、解き方に関して質問があればお答えします。
(※「承認制コメント」ですので“要望がない限り”コメントそのものや質問者名は非公開とします。)