「お兄ちゃん、何回数えても、そのたびに回数が違ってくるんだけど…」
「ちゃんと系統を分けて、一つずつ順番に数えていってごらん。」
小学生でも、じっくり時間をかけて考えるならば、ほぼ全員が正しく答えられるでしょう。
しかし、ちょっとそそっかしい妹のように、なかなか正解にたどり着けない場合もあるかもしれません。
それは、
“論理的な絞り込みに甘さがある”
証拠ですから、今から地力をつける努力を続けましょう。
“素早く正確に”解ききってこその練習問題ですから、そのつもりで臨みましょう。
【問題】
下図のような立方体の辺上を、同じ頂点を通ることなく頂点Aから頂点Gまで進む方法は全部で何通りあるか求めよ。
(答え;18通り)
【解説】
「立方体は正多面体だから、AからB,D,Eに移動した後の経路は“同じように”考えればいいのはわかる?」
と、兄はサイコロを持ってきて、妹の目の前で回しながら説明してあげました。
「…そっかぁ、じゃあBからGまでの経路だけを数えればいいのね!」
まず念頭においておくべきは、
“立方体の対称性”
です。
これを利用することで、全ての場合を一つ一つ数え上げる必要がなくなりますね。
さらに、経路問題は、
“模式図化”
して考えると、数え漏れなどを防ぎやすくなります。
このくらいならば、立体のまま考えていっても構わないのですが、今後への応用を考慮して、下図のような模式図で考えてみましょう。
「AとGは立方体の中心(重心)に関して対称な位置」
にあるので、上図のように模式化すると考えやすくなります。
まず、
「A→Bのルート」
で考えると、右回りで、
「→C→G」
「→C→D→H→G」
「→C→D→H→E→F→G」
と、左回りも同様に、
「→F→G」
「→F→E→H→G」
「→F→E→H→D→C→G」
の6通りありますね。
ここで、対称性から、
「A→Dのルート」
「A→Eのルート」
でも各々6通りあることがわかりますね。
∴6×3=18通り
※難関校の問題においても、上記と同様の“模式図化”を行うことで簡単に解くことができましたね。
https://mcafejr.hatenablog.com/entry/2020/06/02/230833
なお、解き方に関して質問があればお答えします。
(※「承認制コメント」ですので“要望がない限り”コメントそのものや質問者名は非公開とします。)