数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

折り返し問題-2(2018同志社)

定番の“直角三角形の折り返し”問題です。


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【問題】
AB=5,AC=3,∠C=90°の△ABCを、
線分DEを折り目として頂点Bが頂点Aに重なるように折り返した。
(1)DE,CEの長さは?
(2)AEとCDの交点をPとするときCP:PDは?
(3)PAの長さは?


(答え; 15/8, 7/8, 14:25, 100/39 )



【解説】

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(1)
AE=BE,AD=BDからAB⊥DE

よって△ABC∽△EBD(3辺比3:4:5)

∴DE=5/2×3/4=15/8
CE=BC-BE=4-5/2×5/4=7/8


(2)
線分比を面積比に変換して

CP:PD
=△ACE:△ADE
=3×7/8:5/2×15/8
=14:25


(3)
∠ACE=∠ADE=90°より
4点A,C,E,Dは共円

よって円周角の定理より
△PAC∽△PDE(2角相等)

PA=xとすると相似比8:5より
PD=5x/8

PC=CD-PD=5/2-5x/8
PE=25/8-x

PA:PD=PC:PEより
39×(xの2乗)-100x=0

x>0よりx=100/39=PA



★ポイント
(2)~「線分比の面積比への変換」
(3)~「共円の把握」、「Dは△ABCの外心」

上記事項は様々な幾何問題で鍵となってくるはずです。