数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

2020-01-01から1年間の記事一覧

「円関連」の総合問題(2020都立日比谷・改題)

相似、三平方、円関連の知識を駆使して解く総合問題です。実際の入試では、誘導設問が前段にあるのですが、「円問題」に取り組む練習として誘導なしでやってみましょう。 【問題】図のように、線分CEを直径とする円Oの円周上にA~Gの7つの点があり、 「AB〃G…

小学生も“未解決問題”にチャレンジしよう!(2020都立西・改題)

実際に都立西で出題された“未解決問題”に、小学生もチャレンジしてみましょう。“未解決”と言っても、あることが 「全ての整数において成り立つかは未解決」 という意味なので、小学生でも身構えることなく十分取り組める内容です。 【問題】 「ある自然数aが…

2020都立西/数学 概観

来年の都立入試では、 「三平方を駆使して解く問題」 の代わりに、例えば【4】のような 「整数や規則性を題材とした問題」 が増える可能性は高いでしょう。 【1】(小問集合)確実に全問正解にすべき内容です。 「作図」については、既に下記にて解説済みで…

2020都立日比谷/数学 概観

塾などでの履修状況によっては、そろそろ過去問に手を出せる受験生もいることでしょう。そこで、今年も、 「どの問題を確実に得点につなげていくべきか」 などの“概観”を、都立トップ校について綴っておきます。但し、来年の都立入試の出題範囲からは「三平…

「線分比~面積比」の変換を活用しよう!(2020大分県立・改題)

前回に引き続き、半円を題材とした、 「線分比~面積比の変換」 の練習問題です。必ずと言ってもいいくらい、どこかで見かけたことがある図だと思います。一般の県立入試問題ですが、「比の変換」ができないと、解けない可能性もあるでしょう。しかし、もう…

サクッとできればOK!/面積比編(2020熊本県立・改題)

初めて熊本県出身の力士(正代)が優勝したことを祝して、熊本県立からの「半円」を題材とした面積比の問題です。実際の問題では、 「△AFD∽△CDE」 を証明させてからの設問となりますが、いきなりサクッと解けるか否かをチェックしてみましょう。 【問題】長…

“受験算数”だけが苦手なお子さんへの注意点

中学受験予定の小6生のお子さんは、本格的な受験態勢に入ってきていると思います。中には、“受験算数”で苦労しているお子さんもいることでしょう。 以前にもお伝えしましたが、 「“受験算数”には向き不向き」 があるのは否めません。大雑把に言えば、 「もの…

整数の「3数の積」への分解

どんな整数でも、 「3つの整数の積」 で表すことは可能ですね。例えば、 「1=1×1×1」 や、 「-20=-2×2×5」 のように、必ず何らかの表し方があるはずですね。そこで、西暦年数に絡めて、次のような問題をやってみましょう。 毎度のことですが、「場合の数」を…

「半円」の折り返し(2020群馬県立・改題)

「折り返し問題」でよくある出題パターンなので、解いたことがあるかもしれません。頻出しているのは、 「折り返した円弧が半円の中心を通る」 パターンですが、今回は少し違ったもので練習してみましょう。 【問題】長さ12の線分ABを直径とする半円がある。…

特殊な立体の捉え方を鍛えよう!

柱体でも錐体でもなく、ちょっと変わった多面体ではありますが、どこかで見かけたことがあるかもしれません。その体積を求めさせるにあたって、実際の入試などではヒントが与えられることも多いかもしれませんが、今回はノーヒントでいきましょう。今のうち…

面積の三等分

「平面図形の面積を二等分」 する問題は定番中の定番ですが、今回は、 「面積の三等分」 を考えてみましょう。例えば、 「半径による円の面積の三等分」 は下図のようになりますね。受験生は、 「三等分する半径の作図」 の原理も確認しておきましょう。 何…

約分すると自然数となる分数(2020大阪教育大学附属・池田)

例えば、 「2020/20」 という分数は、約分すると 「101」 という自然数になりますが、分母が3に入れ替わった 「2020/3」 は約分できないので自然数とはなりませんね。そこで、 「分母が入れ替わっても約分すると自然数となる分数」 に関する問題です。 【問…

「位の数」を入れ替えた2桁の自然数

例えば、 「12と21」 は、 「位の数を入れ替えた2桁の自然数」 ですね。これらの数の和は33で、 「11の倍数」 となりますが、これは、 「どんな2桁の自然数の場合にも成り立つ」 ことですが、その理由は簡単に導けると思います。今回は、そんな2桁の自然数を…

線分比~面積比~体積比

幾何の問題に取り組む際に、 「線分比・面積比・体積比の相互変換」 が自由自在に行えるよう、練習を積んでおくことを以前から伝えてきました。その成果を、ちょっと試してみましょう。 【問題-1】AB=3,AC=4で辺BCが最長辺となる直角三角形ABCがある。 頂点A…

楽に「線分の長さ」を求めよう!(2020広島大学附属)

ノーマルな問題ではありますが、場合によっては面倒な方法で解こうとする可能性もあるので、一応やっておきましょう。なお、受験生でこの問題が解けない場合は、「線分の長さ」を求める練習が不足している証拠です。 様々な問題を解きながら、今一度徹底的に…

パズルを解いたら得るものあるかな?

コーヒーブレイクにでも、誰でも、何の準備も必要なく、気軽に取り組める「数入れパズル」です。 (※小学生は、「負の数」がネックとなってしまうので、現在扱っている「数の世界」だけで考えてみましょう。) 【問題】 ○の中に、下記のルールで整数を書き入…

サクッとできればOK!(最大公約数編)

入試の小問集合のうちの1問ですから、じっくり考えて解く問題ではありません。制限時間は、どんなにかかっても「2分」でしょう。もし、それ以内に解ききれない場合は、 「最大公約数・最小公倍数」 について、改めて復習しましょう。 【問題】 2020以下の自…

基本的な三角・四角形からの論理構築

誰もが知っている「基本的な三角形や四角形」のみで構成された図形問題です。小学生用の問題は、当然、 「どのような論理で導き出されたのか」 をちゃんと説明できなければいけません。幾何が苦手な子ほど、 「直感的に!」 「だって、図がそれっぽいから!…

三角形の外接円と内接円(初級編)

「三角形の内・外接円」 に関する問題は定番中の定番ですね。とは言え、通塾生などでないと、現段階では未習の場合が多いかもしれません。そこで、何とか解けるであろう問題をやってみましょう。 【問題】 座標平面上に、 A(-1,2),B(1,-1),C(4,1) の3点があ…

“未知数“をできるだけ少なくしてみよう!

文章題を解く際には、一般的には、 「できるだけ未知数を少なく」 して考えた方が手間は減ることが多いでしょう。 (※敢えて「未知数を多く設定」した方が考えやすくなる場合もあります。)小学生も、 「未知数が1つ」 であれば、十分に解ききれるはずです。…

円に内接する四角形と対角線

タイトルから、様々な定理や公式を思い浮かべる人も多いことでしょう。また、問題の与条件通りに図を描いてみても、“定番中の定番”の図なので、「あぁ、あれね」と素通りする人も多いかもしれません。何はともあれ、サッと解けるのであれば、何も言うことは…

「代表値」から考察してみよう!

頻出問題ではありませんが、今のうちに慣れておいた方がいいでしょう。 (意外と、苦手とする人が多いようです…。)代表値としての、 「(相加)平均値・中央値・最頻値」 をしっかり把握しておくのは当然のこととして、その値を元にいかに論理的に考察してい…

“理詰め”の基本練習

今回の問題も頻出している訳ではありませんが、このタイプの出題形式は定番でもあるので、一度はやっておくといいでしょう。わかることを一つずつ積み上げていけば、答えにたどり着くはずです。 【問題】 40人が10点満点のテストを受けた。 問題は3問で、そ…

小学生にも解ける「“分配”文章題」

「文章題を解く」 にあたっては、中学生以上はまず、 「方程式を立てる」 ことが全ての基本となりますね。一方小学生は、基本的には、様々な“算数テクニック”を用いて解くしかありません。 今回の問題は「未知数が多い」設定なので、小学生にはちょっとハー…

サクッとできるかな?「角の二等分線」問題

この問題が解けなかったり、発展公式を振り回して解いているようでは、ある分野に弱点がある証拠です。自分の現在の基礎力をチェックしてみましょう。 【問題】 ADは∠BACの二等分線で、AB=3,AD=CD=4であるとき、BDの長さを求めよ。 (答え;√13-2) 【解説】…

正三角形どうしの微妙な関係

「同種の正多角形どうしが1点を共有」 している設定の問題は定番ですね。今回の問題は少し毛色が違いますが、大切な視点を鍛える問題なので、是非やっておきましょう。 【問題】 1辺8の正三角形ABCと1辺xの正三角形PQRがある。 下図のように、辺ACを3:1に内…

ちょっとオモシロイ“互いに素”問題(2020大阪星光学院)

2つの自然数の公約数を考えたとき、それが全く存在しないことはありませんね。どんな自然数にも、“1”という約数が存在するからですね。そして、 「2つの自然数の正の公約数が“1”しか存在しない」、 つまり、 「2つの自然数の最大公約数が“1”」 であるとき、 …

サイコロとグラフ上の格子点(2020立命館・改題)

一見、何でもない、 「サイコロとグラフ上の格子点」 を絡めた確率問題です。しかし、こういう問題こそ、注意深く取り組む習慣をつけておくべきでしょう。原題は、文章でズラズラと説明してあるので、問題文を読んでいる時点で、若干のイラつきも否めません……

“比の移動・変換”を自由自在に!(2020立命館)

以前にも何回か取り上げましたが、苦手とする生徒が多い分野であるのも事実です。原理をしっかりと理解しないまま、発展公式にあてはめて解くことばかりに慣れてしまうと、応用がきかなくなってしまいます。まずは “比の移動や変換” がしっかりできるように…

ちょっと変わった「3桁の自然数問題」(2020近大附属・改題)

「3桁の自然数」を題材にした問題は多いですが、ちょっと条件設定が変わったタイプもやっておきましょう。設問数も多いので、毎度のことてすが“素早く正確に”頑張ってみましょう! 【問題】 「百の位の数がa、十の位の数がb、一の位の数がc」 となる3桁の自…