数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

小学生~中2生対応可能

「代表値問題」で“理詰め”に慣れよう!-2(2021学大附)

【問題-1】よりは若干“推理”しにくいかもしれませんが、落ち着いて考えれば理解できるはずです。 【問題-2】 50点満点のテストを8人が受け、その結果は、 「42,25,9,37,11,23,50,31(点)」 であった。 この日欠席したAとBの2人が後日テストを受けたところ、 …

「代表値問題」で“理詰め”に慣れよう!-1(2021慶應義塾)

「かなうものなら数学という科目は入試では避けたい…」 と思っている人は、志望校合格のための手段として、仕方なく解き方や公式を覚えるなどして凌ごうとしているのではないでしょうか。本来「中高生のための数学」は、“論理的思考力を培う”ために学ぶ学問…

「多角形の周上の点」と確率(2021お茶の水女子大附属/中大杉並)

「多角形の周上の点」と「確率」を絡めた問題は、入試においては定番ですね。 例えば、【問題-1】 正三角形ABCの辺AB,BC,CAの中点をそれぞれD,E,Fとする。 また、袋の中にA,B,C,D,E,Fの文字が1つずつ書かれた6個の球が入っており、ここから同時に3個の球を取…

立体の表面上の最短経路

定番の「最短経路問題」の立体版です。平面の場合と同様に考えていけばいいのですが、例によって、“素早く正確に”解けなければ意味がありませんね。 【問題】 同じ大きさの4つの立方体を、 「縦:横:高さの比が2:2:1」 となるように組み合わせてできた直方体A…

確固たる裏付けのもとで解いていますか?

解く過程を記述させる問題で、 「正しい論理展開ができていないのに答えだけは正解」 とする生徒が多かったとしましょう。もしその問題が、 「答えのみ求めさせる形式」 であったならば、 「正解だったから全く問題なし!」 としていると、要注意な場合が結…

サクッと解けない場合は要注意!(三角形編)

なんてことはない標準的な平面幾何問題です。しかしながら、苦手としている人がいるのも事実でしょう。「わかっていることを一つずつ積み上げていく」 ことは数学の基本中の基本なので、しっかり訓練して慣れましょう。 【問題】 △ABCの辺AC上の点をDとする…

「順位の決め方」がちょっとオモシロイ“スポーツクライミング複合”

「スポーツクライミング複合」という競技が、先日の東京五輪2020において初めて採用されました。そして、この競技の日本におけるレジェンドのような野口啓代さんは、この大会をもって現役を引退することを表明していました。大会が1年延期されてどうなるのか…

幾何パズルの定番問題

今年の入試問題において、どの「幾何パズル本」にも載っているような定番問題が、そのまま出題されていました。しかし、ある過去問集の解説がやたらとまだるっこしい内容だったので、取り上げることにしました。初見だった場合は、ちょっと考える時間が必要…

「場合の数」問題に“惜しいミス”なし!

「場合の数・確率」の問題においては、何らかのルールが設定されていることが多いですね。まずは、そのルールを素早く正確に読み取った上で、どのような場合が想定されるのかを“慎重に”考えることが大切です。そこがクリアできても、最後の数え上げる段階に…

サクッとできればOK!(場合の数編)

文字通り、サクッと正しく解けるのであれば何の問題もありません。入試では、「このくらいの問題にじっくり時間を割く余裕はない」と思って臨みましょう。 【問題】 A~Dのアルファベットがそれぞれつけられた4個の玉と、1~4の番号がそれぞれつけられた4個…

四角錐の体積・展開図・塗り分け(2021都立青山・改題)

「三平方の定理」を試験範囲から除外した今年の入試問題なので、小学生にも解ける内容になっています。「展開図の正誤問題」は、得手不得手がハッキリと分かれる分野だと思いますが、基本的には慣れてもらうしかありません。立方体などの簡単な立体の“展開図…

サクッとできればOK!(代表値編)

文字通りサクッと解くことができれば、何の問題もありません。しかし、ウッカリ間違えてしまうような場合は、入試に向けて留意しておかなければならないでしょう。 【問題-1】 6人が各々10個の玉を投げ、かごの中に入った玉の個数を数えた。 そのうち、 「4…

ちょっとオモシロイ“理詰め”問題(2021ラ・サール中・改題)

“論理的にものごとを捉えようとする力” は、「数学」を学び進めていく上で非常に大切ですね。こどもの場合、この基本的な力が育ってきているか否かで、 「ものごとの理解力さらには応用力」 に大きな差が出てしまうことがあります。例えば、以前からお伝えし…

小学生の方が速く解ける?大学入試問題(n進数編)

この前は「2進数」の問題だったので、今回は「8進数」でいきましょう。ザックリ言ってしまえば、 「0~7の最大8種類の数字からつくられた数」 のことでしたね。例えば、 「8進数の“123”=123(8)」 を10進数で表すと、 「8×8×1+8×2+3=83」 となりますね。 下記…

頭の中だけで解ける幾何パズル-2(2021開成中)

「正六角形」を題材とした今年の中学入試問題です。意外と解けない人がいるようなので取り上げてみます。頭の中だけでも十分解けるはずですが、ラフな図で構わないので描いて考えてみると“見えて”くるはずです。 (※「一般に出回っている解き方」で考えよう…

樹形図?or計算?

こどもと大人で対応が分かれるかもしれませんが、とりあえずは自分なりの方法で解いてみましょう。受験生ならば、このような“似ているけれども別の問題”が並んで出題されているときは、何らかの関係性を考えますね。さぁ、関係性を探って考えてみるべきか否…

「倍数判定法」の応用

今年受験した人は、 「2021=43×47」 は知っていることでしょう。つまり、 「2021は43または47の倍数」 ということですね。 【問題】 例えば“2021”のように、 「千の位と十の位の数が2である4桁の整数をN」 とする。 (1)45の倍数となるNを全て求めよ。 (2)44…

円弧を外形の一部とする図形の面積

実際の中学入試問題を中学生用に改題してみましたが、小学生でも解けないことはないと思います。円周率はπとして計算してみましょう。 【問題】 図のように、円周上に4点A,B,C,Dがあり、弧AB:弧BC:弧CD:弧DA=3:2:6:1である。 AB=10のとき、弦AB,弦CDと円弧と…

約分した分数の分子(2021フェリス女学院中・改題)

整数問題は「いかに絞り込むか」に尽きますね。入試等では時間の制約があるのは当然なので、普段から素早く正確に答えを求められるよう心がけておくことが大切です。 【問題】 「nを4以上179以下の整数」 とするとき、 「n/180を約分すると分子が3」 となる…

“受験算数”を全てのこどもには勧めない理由

【問題】 Aさんが10歩で歩く距離を、Bさんはいつも8歩で歩きます。 Aさんが625歩進んでから、Bさんが同じ地点からいつもと同じ歩幅で、Aさんの1.5倍の速さで追いかけました。 BさんがAさんに追いつくのは、Bさんが出発してから何歩進んだときですか? 但し、…

ちょっとオモシロイ“線分比と面積比の変換”問題(2021豊島岡女子中)

中学生にこの問題を出すと、 「未知数設定→方程式立式」 の流れで解こうとするかもしれません。しかし、 「線分比と面積比の相互変換」 の原理さえわかっていれば、小学生でも解けますね。この問題のように、方程式を立てる方が面倒になるならば、受験算数的…

「Aで割るとB余りCで割るとD余る」整数(2021豊島岡女子中)

【問題】 7で割ると2余り、9で割ると3余る整数のうち、2021に最も近いものを求めよ。 中学生以上にこの問題を出したら、「不定方程式」を立てて考えることでしょう。小学生でも、この類の整数問題に取り組むための原理がわかっていれば、不定方程式の一般的…

正方形と円の“入れ子図形”(2021渋谷教育学園渋谷中・改題)

幾何パズルなどで見かけたことがある人も多い図形でしょう。「正方形に内接する円があり、その円にまた内接する正方形があり、その正方形に内接する…」 が繰り返される“入れ子”設定の問題です。順番に考えていけばいいだけですが、小学生だと若干混乱してし…

「回転体の体積」をできるだけ簡単に求めてみよう!(2021渋谷教育学園渋谷中・改題)

中学入試における「回転体の求積問題」なので、解けるのは当然のこととして、 「いかに少しでも楽して求めるか」 という観点からやってみましょう。基本的な解法としては、 「3種類以上の回転体の増減」 で求めるでしょうが、 「2種類以下」 で求められるよ…

「約数の個数」に関する基礎知識(2021桜蔭中・改題)

中学入試における整数問題なので、力業で押し切る方法も最後の手段としてはアリでしょうが、まずはある程度絞り込むことを考えましょう。そのために知っておくべきことは、小学生と言えどもいくつかありますね。 参照→「約数が2~4個の整数とは?」 https://…

サクッと求めちゃえ!(2021都立新宿)

実際の高校入試問題なので、 「方程式を立てて解く」 のが基本ですが、小学生にとっては簡単に解ける“虫食い算”となりますね。与条件から 「論理を積み上げて解く」 練習問題として、サクッと片付けちゃいましょう。 【問題】 Aは4桁の自然数である。 「Aの…

頭の中だけで解ける幾何パズル(2021慶應義塾中等部・改題)

今年の実際の中学入試問題ですが、電車の中や湯船につかりながらでも、頭の中だけで解けてしまう幾何問題です。小学生には反感を買うかもしれませんが、中学生以上ならば“楽しめる幾何パズル”といった感じでしょう。 【問-1】~幾何パズルの定番~ おうぎ形O…

2直線の交点(2021筑駒中)

今年の中学入試で出題された問題ですが、「何かを知らなければ解けない」という類のものではないので、こどもから大人まで誰にでも取り組めます。力業で押し切っても不可能ではありませんが、ある程度まで考えたら、そこから先は計算で求められるようにしま…

短時間で解くにはミスしやすい確率問題(2021神奈川県立/追試)

神奈川県立入試では定番の、 “ルール設定に基づく確率問題” です。「解けた!」と思って見直さないでおくと痛い目にあう可能性が高く、短時間で「正しい確率」を導き出すのに苦労するのではないでしょうか。問題文を読みながら、ちょっとでも「ん?」と感じ…

ちょっと注意が必要な文章題(2021神奈川県立/追試・改題)

文章題を解くには、中学生以上ならば、まず「方程式」を立てることを考えますね。その際に、ちょっとした注意が必要になるように、実際の入試問題をアレンジしてみました。なお、小学生でも十分解けるはずです。 【問題】 箱に入ったいくつかのりんごと、そ…